Web用_加入者向広報「共済だより レター」秋号
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株式金利為替令和6年度 年金積立金の運用状況12表1 主要指標(令和6年度の動向)注注 四捨五入の関係で数字が一致しない場合があります。【市場環境(表1)】国内株式は、堅調な業績を背景に7月に日経平均(円)が過去最高値を更新する場面もありましたが、米新政権による関税政策の不透明さを背景に株価は下落し、年度では下落しました。米国株式は、米中央銀行(FRB)がインフレ率の鈍化を背景に金融緩和に向かうとの期待から、秋口までNYダウ(ドル)平均は高値更新の動きとなりました。米新政権による輸入関税の引上げ懸念などを材料に株価は高値から一時 10%ほど下落しましたが、年度では上昇しました。国内金利は、令和6年3月のマイナス金利解除後も、日銀による追加利上げなど金融政策の正常化が継続するとの見方から年度を通じて緩やかな上昇が続き、10 年国債の利回りは 1.5%台後半まで上昇しました。米国金利は、FRB の政策金利引下げ予想と米インフレ率の動向に左右される展開が続きました。9月までは利下げ継続とインフレ率の鈍化を材料に 3.6%台まで低下したものの、その後、米新政権による経済政策への期待や経済指標の強さを材料に 4.8%近くまで上昇しましたが、年明け以降、景気指標やインフレ率の鈍化により利回りは低下し、年度では前年度と同水準となりました。ドル / 円は、日米景気の動向に左右される展開となり、米国経済の強さを背景とした金利差拡大局面では、一時 161 円台まで円安が進みましたが、7年1月以降、米景気の減速予想からドル安・円高の動きとなり、149円台後半で年度末を迎えました。35,617.5642,001.760.861.493.784.21143.63149.96159.94162.2140,369.4437,919.5539,807.3742,330.150.734.20151.35163.30令和5年度末 令和6年9月末 令和6年度末日経平均(円)NYダウ(ドル)日本国債10年(%)米国債10年(%)ドル/円(円)ユーロ/円(円)指標資産運用部Information加入者向広報〈共済だより〉vol.155 令和7年10月1日発行運用年金積立金は、厚生年金等2階部分の給付の支払いに充てるための厚生年金保険給付積立金、共済年金の旧職域部分相当給付(旧3階年金)の支払いに充てるための経過的長期給付積立金、退職等年金給付(新3階年金)の支払いに充てるための退職等年金給付積立金に区分し、それぞれの区分に応じて運用しています。加入者(被保険者)の利益のため、長期的な観点から、安全かつ効率的に管理運用を行うことを目的とし、それぞれの積立金ごとに、基本ポートフォリオを含む「管理運用の方針」を定め、適切に管理運用を行っています。◆運用の目標(厚生年金保険給付積立金)厚生年金の給付に必要な資金を確保しつつ、長期的に目標とする実質的な運用利回り(運用利回りから名目賃金上昇率を差し引いたもの)を最低限のリスクで確保することです。(経過的長期給付積立金)旧職域年金の給付に必要な資金を確保しつつ、長期的に目標とする実質的な運用利回りを最低限のリスクで確保すること及び、厚生年金保険料や退職等年金給付掛金の軽減に寄与することです。(退職等年金給付積立金)制度上設定される基準利率以上の運用利回りを確保することです。◆基本ポートフォリオによる投資積立金ごとに運用の目標は異なることから、それぞれ長期的観点で最適な資産配分と考える「基本ポートフォリオ」を策定しています。特に厚生年金保険給付積立金と経過的長期給付積立金については、リスク・リターン等の特性が異なる複数の資産への分散投資を基本としています。なお、基本ポートフォリオは適宜検証を行っており、必要に応じて見直すこととしています。

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