ぼうりゅうかんとんめぐみかわぐち治療自然に治ることはないので、治療は基本的には手術となります。ヘルニアバンドで押さえる方法もありますが、圧迫感があり、ずれてしまったりすることで効果的でないことが多いです。手術は、ヘルニアの脱出部分にメッシュという特殊な網目状のシートを留置して行います。鼠径部に5cmほどの切開をおいてメッシュを挿入する方法と、腹腔鏡を使ってお腹の中からメッシュを挿入する方法がありますが、それぞれに長所・短所があり、患者さんの状態を考慮して術式を選択しています。入院期間は4日ほどで、術後は1、2日経過を見て退院となります。また、最近は日帰りで手術を行っているクリニックもあります。退院後は通常どおりの生活ができますが、1か月くらいは腹圧のかかる行動は控えてもらっています。鼠径部にポコッとした膨らみや、違和感、痛みなどがある場合は、一度外科を受診することをお勧めします。鼠径ヘルニアとは 「鼠径部」とは太ももの付け根の部分のことをいい、「ヘルニア」とは体の組織が正しい位置からはみ出した状態をいいます。「鼠径ヘルニア」とは、本来ならお腹の中にあるはずの腸や脂肪が、鼠径部の筋膜の隙間や弱くなった部分から皮膚の下に出てくる病気で、一般的には「脱腸」と呼ばれています。鼠径ヘルニアはその脱出経路から鼠径ヘルニア(内鼠径ヘルニア・外鼠径ヘルニア)と大腿ヘルニアに分類されます。成人の鼠径ヘルニアは中高年の男性に多くみられます。重たい物を持ち上げる、立ち仕事の多い人や、便秘症、肥満、前立腺肥大、よく咳をする人なども注意が必要です。症状 鼠径部が膨隆します。立つと膨らみ、仰向けになると引っ込む症状が典型的です。痛みを感じる場合もあります。頻度は多くはありませんが、お腹の中の腸が脱出して戻らなくなることを「陥と激しい痛みを伴い、時間が経つと腸閉塞や腸が血流障害を起こして壊死するため、急いで病院を受診する必要があります。場合により、緊急手術が必要となります。診断外来で鼠径部の膨隆を確認します。超音波検査やCT検査を追加することではっきりと診断できることもあります。」といいます。陥頓になる 恵河口頓加入者向広報〈共済だより〉vol.153 令和7年5月1日発行日本私立学校振興・共済事業団 直営医療施設東京臨海病院19〒134-0086東京都江戸川区臨海町1-4-2☎03(5605)8811(代表)https://www.tokyorinkai.jp/◆東京メトロ東西線「西葛西」駅から都バス「臨海町二丁目団地前行」約10分「東京臨海病院前」下車◆JR京葉線「葛西臨海公園」駅から徒歩約20分東京臨海病院 外科そ けい鼠径ヘルニアメディカル・インフォメーション
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