19東京臨海病院整形外科医長松まつ本もと 幹みき生お膝蓋形成不全と変形性股関節症出典 公益社団法人 日本整形外科学会.パンフレット「整形外科シリーズ10 変形性股関節症」.2019 より引用(最終閲覧 令和6年2月13日)https://www.joa.or.jp/public/publication/pdf/joa_010.pdf日本私立学校振興・共済事業団 直営医療施設東京臨海病院〒134-0086東京都江戸川区臨海町1-4-2☎03(5605)8811(代表)https://www.tokyorinkai.jp/◆東京メトロ東西線「西葛西」駅から都バス「臨海町二丁目団地前行」約10分「東京臨海病院前」下車◆JR京葉線「葛西臨海公園」駅から徒歩約20分があります。骨切り術は、骨盤の骨の一部を切って股関節の屋根を作る手術で、一般的に年齢が比較的若く、軟骨が残っている初期の場合に行われます。一方、軟骨がすり減っている場合には、人工股関節置換術が行われます。股関節の骨を削ってインプラント(人工関節)を入れて、骨同士が直接ぶつからないようにします。1年間に約7万人が受けている手術で、当院では約1~2週間の入院で多くの人が歩いて退院します。【股関節に痛みを感じたら・・・】股関節の痛みが日常的に続いていても、整形外科への受診をためらってしまう人は少なくありません。その理由は病状を知ることへの恐怖心だと思います。しかし痛みは大きなストレスになりますので、勇気を持って整形外科を受診して治療についての相談を行うことが、痛みから解放される第一歩です。【中高年に多い変形性股関節症】股関節に痛みを感じる大きな原因として、変形性股関節症があります。日本人では多くの場合、臼きゅう蓋がい形成不全という生まれつき股関節の屋根(骨盤)が浅いために、関節の軟骨がすり減ってしまい、痛みが生じます。年齢、スポーツ活動、仕事、体重などにより症状が出るのは若年者から高齢者までさまざまです。発症しても症状は必ずしも悪化するわけではありませんが、急激に痛みが強くなる場合もあります。多くの場合、診察とX線写真で診断がつきます。【保存療法】痛みがあまり強くない場合には、痛みどめの服用や減量、股関節周囲の筋トレなどのリハビリを行います。日常生活に支障がでる場合には、つえを使ったり活動範囲を抑えることで痛みが弱まるケースも少なくありません。それでも強い痛みがある場合には手術をおすすめします。【手術療法】手術には「骨切り術」と「人工関節置換術」股関節の痛み 変形性股関節症メディカル・インフォメーション
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