[参考]日本内分泌学会 男性更年期障害 http://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=71 (最終閲覧 令和5年2月9日)18東京臨海病院 健康医学センター保健師 越こし田だ 櫻さくら女性の更年期は閉経前後の10年間で、一般的に45歳~55歳頃です。この時期は卵巣機能の低下により女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が減ることで様々な不調が起こります。めざそう健康体!最近では男性の更年期障害も注目されています。男性ホルモン(テストステロン)は一般的に中年以降、加齢とともに緩やかに低下し、これに伴って体に生じる症状を加齢男性性腺機能低下症/LOH症候群と呼びます。表 更年期に特徴的な症状身体症状精神症状性的症状更年期を上手に過ごすために更年期の症状は様々で個人差も大きいですが、生活習慣の改善で症状を軽減することもできます。保健師の目線でいくつか対策をお話しします。 ・骨粗鬆症(骨粗しょう症)対策性ホルモンの減少により骨密度が低下し、骨がもろく骨折しやすい状態になります。改善のポイントは食事・適度な運動・日光浴です。カルシウム(牛乳や小魚)、ビタミンD(魚やきのこ)、ビタミンK(ほうれん草や納豆)などの骨を丈夫にする栄養をとるようにしましょう。ビタミンDは皮膚が日光に当たると生成され、腸からのカルシウムの吸収を促す働きがあります。短時間でも太陽光を浴びる習慣をつけましょう。また、適度な運動は骨を丈夫にします。エスカレーターではなく階段を使う、一駅分歩く、ラジオ体操など無理のない運動を継続して行いましょう。 ・生活習慣病対策女性ホルモンの減少によりLDL(悪玉)コレステロール値が上昇し、動脈硬化性疾患の発症リスクが高くなります。また、男性ホルモンの減少により意欲・筋力の低下から肥満になりやすく生活習慣病の発症につながります。腹八分目、バランスよい食事、適度な運動、禁煙、節酒、良質な睡眠を心掛けましょう。 ・体調が優れないときは我慢せずに医療機関を受診しましょう。不調の原因は更年期障害ではなく、別の病気かもしれません。また、健康のために特定の食品を過剰に摂取することはあまりお勧めできません。偏りが大きいと体に不調を来し、別の病気を発症することもあります。限度を超えての摂取は控えましょう。 ・周囲の配慮も大切ですホルモンバランスの変化による体調不良があることを理解し、周囲の人はぜひ思いやりの心で接してください。のぼせ、発汗、めまい、動悸、頭痛、肩こり、骨がもろくなる、関節痛、肥満など不安、イライラ、意欲低下、集中力低下、気分の落ち込み、情緒不安定、不眠など性欲減退、ED(男性)更年期に向けての心構えカラダによいこと
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