18[参考]厚生労働省ホームページ「日本人の食事摂取基準(2020年版)」/https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf (最終閲覧 令和5年3月10日)/実教出版編集部(2022)『オールガイド食品成分表2022』実教出版/医歯薬出版 編(2020)『日本食品成分表 2020(七訂)』医歯薬出版東京臨海病院 栄養科長 管理栄養士 青あお木き 淳じゅん子こたんぱく質は英語で「Protein(プロテイン)」といい、三大栄養素の一つです。たんぱく質はアミノ酸という化合物が数十~数百個以上、鎖状に連なってできています。アミノ酸のうち9種類だけは体の中で作り出すことができないため、必須アミノ酸といい、食物から摂らなければなりません。めざそう健康体!体を作るうえで大切なたんぱく質ですが、摂りすぎは腎臓への負担や肥満の原因となりますので、適量摂取を心がけましょう。たんぱく質が不足するとどうなるの?たんぱく質は筋肉を作るだけでなく、酵素やホルモンなど体の機能を調節する大切な役割を果たしています。たんぱく質が不足すると筋力が低下するだけでなく、免疫機能が低下して抵抗力が弱くなり、さまざまな病気にかかりやすくなります。たんぱく質に関連する病気①フレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)フレイルは一般的に加齢に伴って起こりやすくなりますが、たんぱく質摂取不足によっても、筋肉量が低下し起こりやすくなります。②慢性腎臓病たんぱく質摂取が腎機能の低下を促進させるおそれがあるため、たんぱく質の摂取制限が必要です。1日の摂取基準量厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)によると、1日に必要なたんぱく質は、18~49歳では摂取エネルギーの13~20%、50~64歳は14~20%、65歳以上は15~20%が理想とされており、推奨量は18~64歳の男性では1日65g、65歳以上の男性は60g、18歳以上の女性は1日50gとなっています。たんぱく質を多く含む食品肉類・魚介類・卵・乳類など動物性食品のほか、豆類・穀類など植物性食品に多く含まれています。一般的に、動物性食品に含まれるたんぱく質の方が質が良いとされていますが、特定の食品に偏らず、いろいろな食品を組み合わせて食べることが大切です。肉や魚は部位や種類によって脂肪分が多いため、たんぱく質が少ないものもあるので注意しましょう。100gの肉や魚には約20g、卵1個に約6g、牛乳コップ1杯(200g)に約6.5gのたんぱく質が含まれています。たんぱく質の働きカラダによいこと
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