レター 2023年 冬号
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22衝撃を吸収外側縦アーチ内側縦アーチ小指球横アーチ母指球推進力を発揮衝撃を吸収小指球母指球推進力を発揮1.両足を床につけた椅子座位で、足幅を腰幅に位置させ、踵を床に固定させます。2.両足指下にタオルを敷きます。3.両足指でタオルをつかみ、足指の力だけでタオルをたぐり寄せます。4.タオルの逆端までたぐり寄せて1回となります。外側縦アーチ小指球横アーチ外側内側縦アーチ縦アーチ小指球推進力を発揮横アーチ衝撃を吸収推進力を発揮距骨立位姿勢を安定距骨内側縦アーチ母指球距骨内側縦アーチ立位姿勢を安定母指球立位姿勢を安定1.両足を床につけた椅子座位で、足幅を腰幅に位置させ、踵を床に固定させます。2.足指全体を床から離し、5秒間空間で保持します。3.一旦、足指全体を緩めます。4.親指だけを床につけて、他の4指だけを床から離し、5秒間保持します。5.一旦、足指全体を緩めます。6.この2種類の体操を交互に行い、1回となります。東京臨海病院 リハビリテーション室 室長 笠原 剛敏距骨立位姿勢を安定 ヒトの足は、両足で56個(種子骨含め)の骨で構成され、全身の骨(約206個)の4分の1を占めています。それはヒトの足が、直立二足で直接地面と接し、全身の体重を受け止め、1日数千歩歩き続けるためには、複雑で精緻な働きが必要であるからです。その働きを十分に果たすために、足指の動きと足部のアーチがとても重要となります。●足部のアーチの役割 足部のアーチは、ヒト特有のもので、直立二足歩行を可能にさせる役割があります。足部のアーチはドーム状の独特な構造で、踵かかとから母指球を結ぶ「内側縦アーチ(土踏まず)」、踵外側と小指球を結ぶ「外側縦アーチ」、母指球と小指球を結ぶ「横アーチ」の三つからできています。縦アーチ歩行で踵から着地すると距骨が下がり、扁平足(ロー)の状態にアーチがなります。これは足裏接触時の衝撃を緩和させる働きを生み出します。そして踵が上がり前足部に体重が移動すると距骨が上がり、ハイの状態にアーチがなります。これは足を横アーチ衝撃を吸収一歩踏み出す推進力を生み出します。この二つの働きを可能にさせるには、普通に立っているときにローにもハイにもなるニュートラルなアーチの状態が必要となります。重心が前後左右にぶれても、足部の三つのアーチが上手く調整されることで、立っている姿勢が安定します。 足の機能を整えるためには、足指の筋力と柔軟性が欠かせません。足指体操を毎日行いましょう。足指体操1運動の注意点体操は3回~5回ずつ繰り返し、1日に午前1回、午後1回行うことを目安に進めましょう。足指体操2足の機能を整えよう

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